Stratton Okamoto

ここは地獄のウォールストリート

2021年は再エネに投資しよう!

2020年の春、夏には新型コロナが世界中に広まり輸送・物流が停滞したことでエネルギー需要が減少しました。12月のOPECの発表では2020年の原油需要は9.77mbpd減少したということですが、これは世界需要の1割ほどにあたります。しかしその中で再生可能エネルギーのシェアは拡大していました。その大きな理由として、海外では太陽光発電が安いということがあげられるでしょう。カリフォルニアでは太陽光発電のコストが4.3円/kWhと言われています。安いエネルギーから使われていくため、コストの高い原油から淘汰され、太陽光が残るのは必然だったのです。日本でも再エネを固定価格で買い取る制度や、再エネを優先的に買い取るような制度作りがされています。また、2020年4月に国際エネルギー機関(IEA)が、コロナ感染拡大により二酸化炭素排出量が8%減少するという試算を発表しました。IEAは、ポストコロナも二酸化炭素の削減を続けるには「経済の回復とクリーンエネルギーへの移行を結び付けて考えなければならない」と指摘しました。こうした考えから、欧州ではかねてよりグリーンディール政策がすすめられていましたが、ここにきてコロナ復興の重要な手段となりました。一方、アメリカは世界最大の化石燃料消費国です。トランプ大統領は石油パイプラインの開発を推し進めたり、2019年パリ協定から離脱したりなど、石油産業を支援していました。彼の支持層はブルーカラーの労働者がおおいため、雇用を創出しやすい石油産業を育成したい狙いがあります。しかし、2020年11月の米大統領選でバイデン候補が勝利したことにより状況が変わります。バイデン次期大統領は公約で2兆ドルを再生可能エネルギーに投資することを表明しています。さらに2021年1月5日、ジョージア州で行われた連邦議会上院決選投票において民主党候補が2議席獲得したことによって上下院とも多数派を確保したことによりねじれ議会となることが回避されました。これにより多額の財政出動が行われる公算が高くなり、今後長期的に再エネ関連株が伸びていくことが予想されます。このブログでも再エネをテーマの一つとして情報収集していこうと思います!

 

すでに再エネ関連株は注目を集めており、1月に入ってから2倍近くになった株もあります!このトレンドは長期的なものですから、今のうちに皆さんも買ってはいかがでしょうか?本日はいくつかの再エネ銘柄を簡単に紹介したいと思います。

 

1.Power Plug Inc.

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PowerPlugは水素燃料電池の会社です。水素は太陽光とともに二酸化炭素を排出しないエネルギーとして注目されています。世界最大級の資産運用会社であるブラックロック・グループが運用するiシェアーズ グローバル・クリーンエネルギー ETFの筆頭銘柄に採用されている株ということもあり、長期的な成長が期待されます。1月6日には韓国の財閥であるSKグループと、アジアでの水素経済圏を拡大するためのパートナーシップを結び15億ドルの出資を受けています。株価は12月初めの24.47ドルから1月12日には2倍以上の66.2ドルになっています!

 

2.Nio Inc (NIO)

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Nioは中国の新興EVメーカーで、ニューヨーク市場に上場しています。中国版テスラともいわれていますが、倒産をうわさされ、2020年初めには3ドル台で取引されていた株です。しかし前年第3四半期には売り上げが146.4%上昇するなど、目覚ましい成長をしており、1年で株価が20倍近くにもなっています。1月9日にNioは新型のEVセダンを発表しています。新型車の航続距離は1000km以上と高い性能を有しているようです。中国は2060年までにカーボンニュートラルを目指すことを表明しており、長期的に伸びていく会社であると思われます。

 

3.QuantumScape Corp

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クアンタムスケープはフォルクスワーゲンビルゲイツからの出資を受けている、バッテリーの新興企業です。昨年11月27日に上場し、昨年末には一次131.67ドルをつけ、その後半分以上値下がりしており、なかなか地獄のような値動きをしている株です。ただし、将来性は期待できます。同社の開発する「全固体電池」はリチウムイオン電池の限界を超える、将来最も普及しそうな技術として知られています。全固体電池を用いるEV車はガソリン車と維持費が変わらなくなることを示唆する実験結果が出ています。現段階では量産されておらず試験段階であり、売り上げが立つのはかなり先のことでしょう。日本ではトヨタが開発しており、20年代前半に全固体電池を実用化するという計画です。10年後の技術に今投資しておくのもいいと思います。